すぎ内科クリニックの院長のブログです.

2011年07月31日

病気の必然性とは?

einstein.gif
向かって左がボーア博士、そして、右側がアインシュタインです。

「God does not play dice.」
(神はサイコロを振らない)
アインシュタインの有名な言葉です。
この言葉から病気への視点について話してみたいと思います。

「神は、サイコロを振らない」とは?
アインシュタインは、全ての物事には必然性があると考えていました。
偶然の様に見える出来事の中にも必然性があって起き、
物理的な現象も必然性なくしては起きないと考えていたのです。

それが彼の数々の理論の基盤を支えた信念で、
彼の相対性理論もこの信念を通して生まれました。

それを表現するのにアインシュタインは
「神はサイコロを振らない」と
話したのだと思います。

ちなみに僕は、この言葉がとても好きです。

一般的には「ボーアの不確定性原理」に反論した時に
アインシュタインが話した言葉として有名です。

アインシュタインは絶対の必然性を信じる人なので、
偶然性を含んだ「統計」や「確率」を信頼していませんでした。

これと反する様に「ボーアの不確定性原理」は
「確率」を通して確立された理論です。

そんなことからアインシュタインが
 「ボーアの不確定性原理」に反論する為に
「神はサイコロを振らない」と話したのです。

この言葉は、アインシュタインが
どのような考えを持っていた人かを知るのに重要です。

アインシュタインの思想背景
アインシュタインの数々の名言からも分かるように、
彼は神の存在を確信していました。

ある時、記者から
「貴方の理論が注目されなかったらどうしましたか?」との問いに
「神は悲しんだでしょうね」と言うぐらいです。

彼にとって神は確信できる存在であったことは間違いありません。

きっとアインシュタインは物理現象だけでなく、
すべての物事に神の支配を感じ、
「偶然で起きうることはない」と考えていたのでしょう。

私達の日常でも無意味なことをしていると
感じる場面が多々あります。

でも、そんな無意味な場面でも
後になると「そのことに意味があった」と気づくことも多いと思います。

このように、アインシュタインは
すべての物事には必然性があると感じていたのです。

宗教を信じている方にこのような考えを持っている方が多いと思いますが、
彼も自分なりに宗教観を確立していたのだと感じます。

アインシュタインの優しさ
「神はサイコロを振らない」というアインシュタインの言葉から、
僕は彼の優しさを感じます。

これは「統計」や「確率」は、
研究者に取っては現象を把握するためには有用な手段の反面、
非情な面を持ち合わせるという特徴を持っているからです。

ですから、「統計」や「確率」を否定したアインシュタインに優しさを感じるのです。

例えば、薬の副作用を考えてみましょう。
どんな薬でも副作用を持っています。
この副作用が確率的に大きなものは安全な薬とは言えません。

ですから副作用の確率の少ない薬を市販薬として認可するわけです。

でも、もし貴方が、ある薬の副作用の犠牲になってしまったらどうでしょう? 
納得できないのではないでしょうか? 

つまり「確率的に少ない部分に貴方が入ってしまった」
ということですので「確率の犠牲になった」ということを意味します。

これは、いかに「確率」や「統計」が個人を無視しているかということです。
これが「確率」や「統計」の非情さなのです。

こんな視点を持てば、
「神はサイコロを振らない」と話し「確率」や「統計」を嫌った
アインシュタインの優しさを理解できるでしょう。

ボーア Vs アインシュタイン Round-1
ボーアは「不確定性原理」で、
原子の周りを回る電子には電子軌道
(これをボーアの電子軌道といいます)があることを発見しました。

このボーアの「不確定性原理」を支えるものは「確率」です。

すなわち、原子の周りを回る電子が、
最も通りやすい所があると「確率」的に証明したのがボーアなのです。

一方のアインシュタインは、絶対の必然性を信じ、
ハナから偶然性を含む「統計」や「確率」を信じていませんでした。

後になって、アインシュタインは
ボーアの「不確定性原理」を認めながらも、
最後までは信じていなかったようなのです。

「神はサイコロを振らない」と。

アインシュタインがボーアに
「神はサイコロを振らない」と何度も話したという記録があります。

でもボーアも負けていません。
ボーアもアインシュタインに、
「何で、神がサイコロを振らないと貴方が分かったのだ」と反論した様なのです。
僕には、二人は、研究をする上でのいいライバルだったように思えてなりません。

偶然と必然…。

では、ボーアは偶然性のみを信じていたのでしょうか? 
僕は違うと思います。

ボーアは偶然性の中に
「確率」という手段を使って必然性を見つけたのだと思います。

アインシュタインは絶対の必然性を信じ、
ボーアは偶然の中の必然性を信じた。

ということは、二人の観点は違うものの、
二人とも必然性を信じる人であったことは間違いありません。

良くできた理論を作る研究者は誰も、
「物事の必然性を見つける能力に長けているように見える」

そんなことを感じるのは僕だけでしょうか?

ボーア Vs アインシュタイン Round-2
ただし、ボーアは「量子力学で解けない問題はない」と明言しています。
ここいら辺にはアインシュタインも「カチン」ときたのではないかと感じます。

この考え方を医学者に当てはめてみれば、
「遺伝子を解析すれば人間を理解することができる」と話しているのと同じです。

ですから僕も、このボーアの言葉には賛成しません。

多くの医学研究者が
「遺伝子の様なミクロが全ての現象をコントロールする」
という考え方を持っています。

でもアインシュタインはミクロとマクロとが相対的に
運動しているという考えがあったのだろうと感じます。

それは彼の言葉の一つから推測できます。

「物質が無くなったら時間と空間だけ残ると思われていましたが、
相対性理論によれば、
物質が無くなると共に時間も空間も無くなるのです」
という言葉です。

僕には第2ラウンドのボーアとの勝負は
アインシュタインの勝ちと考えています。

確かにボーアは素晴らしい研究結果を残しています。

電子の周りを回る電子軌道からは、
物質がどのように空間を占拠できるかという問題を解くことが出来ます。

この意味では
ボーアの研究は素晴らしいの一言に尽きます。

しかしながら、量子を支えているのは時間と空間です。

量子だけ調べていても時間と空間の運動を理解することが不可能です。
この意味においてアインシュタインに軍配が上がりそうだと考えます。

医学への応用
現代医学の弱点の一つは、
「病気が起きる必然性」を見つけられないでいることです。

アインシュタインやボーアが医者であったなら、
まず「病気の必然性」を探したはずです。
そこからが医学理論の始まりだからです。

今一度、
「病気が偶然に起きているのか、必然に起きているのか」を
考えなくてはなりません。

自分は
必然の上に病気は成り立つと感じています。

必然を捉えなくては
病気は治らないと考えています。

最後に…
自分に取ってのアインシュタインですか?

それはとても大切な科学者。
シーボルトは医学の大切さ
アインシュタインは理論の大切さ

そんなことを教えてくれた人に他なりません。
posted by 杉幹雄 at 21:40 | Comment(0) | アインシュタイン

2011年07月28日

認知症から見た現代医学…

ninchisyo001.jpg

これが…
認知症患者さんのPET写真ですよね。

血流が十分に行き渡っている
左上の写真は正常。

そして
血流が途絶えている
他の写真は認知症です。

ここで考えなくてはならないことを
一つ上げてみます。(^^ゞ

この変化が頭だけに依存しているのか?
ということです。。。

頭は、胴体からのエネルギーの供給によって
その機能を果たしています。

と、すれば
供給元の胴体の変化に目をやることも
必要なのかも知れませんよね。(^o^)/ハーイ


たぶん…
分からないと思いますので
たとえ話を、ば。(゚ペ)ウーン


今の東京では電力が制限されて
夜間の路上照明は暗くされています。

この原因は津波によって
原子力発電所が破壊されたことにあります。

この様な状況で…
夜間の路上照明が暗いと
原因を調べようと思い

実際に路上照明の
電球ばかりを調べている姿。。。

そんなわかりきったことを
実際にはしてしまうのが人間です。(×_×)


monkey.gif

この図は…だるまによって書かれた絵を
自分で描きなおした物です。

本当の月は天空にあります。
池には月が反射して映っています。

木に登った猿は…
天空にある本物の月には目もくれず
池に映った幻影の月に興味があって
棒を伸ばして突いてみようとしてます。

これが…人間の姿なのかも知れません。

原子力発電所はさておき
路上照明の電球を調べている姿です。。。


ninnchi.jpg

同じように…
認知症を引き起こす根底の力は
頭にはない様なのです。

胴体にある…
ということです。

胴体の変化が、
胴体と相対的な関係にある頭に
症状をだしている。

ですから、頭だけに注目して
治療法を開発しようとしても???では?

世の中の人の多くが
だるまの絵のお猿さんと
同じなのかも知れません。。。

また、それが…
現代医学の考え方なのかも知れません。

一方、漢方医学は
そんな現代医学の欠陥を鋭く
突いている様に感じます。

ただ残念なのは
そんな漢方医学の真実の姿を
誰も話していない

そんな現実なのです。
posted by 杉幹雄 at 23:58 | Comment(0) | 認知症

本を書く先生…って???

book00.jpg

「本を書いているお医者さん…って、
ホントに力があるんだろうか?
って感じるんです。。。」

長年病気で苦しんでいた
患者さんの言葉です。

現在…すこしずつ
難病と言われる病気を持つ患者さんが
受診されています。

そんな患者さんは…
いままでの経過をレポートにして下さって
見せてくれます。。。

そんな治療の過程では
有名な先生の名前が出てきます。

そのとき、医者である自分が感じるのは
その先生が出した薬だったりします。

権威。

あの偉い先生の処方なんだろうか?と
疑問を抱くことも…。

当然、そんな先生は
たくさんの本を書かれています。

なんでしょうね。
本の意味?

分からなくなってくる自分が
そこにいます。。。

権威って何?
謙虚さはないのかな?

どうなっているんだろうか?
世の中…

悩みはつきません。。。(×_×)
posted by 杉幹雄 at 02:17 | Comment(0) | 権威とは…

2011年07月26日

頭が痛いんです…その2

headache02.jpg

「頭が痛いんです…」

と患者さんの顔を見ると赤いんですね。

あれ?
二日酔いの様な感じかな?

沢山…お酒を飲んだんですね。
毎日、毎日。うん(。。)(゜゜)ウンウン

もう、顔の赤さも引かない状況と
なってしまっているのでしょ〜。
困ったものです。。。

こんな時には
普通の頭痛薬の選択肢はないですよね。

身体を診察すると
脾臓の熱がとても凄い。

顔も赤くなるはずです。
頭痛も起きるはずです。

脳出血を起こさなかっただけ
良かったのでは?とか思っちゃいます。
(^^ゞ

心筋梗塞も起こりうる状況です。
(×_×)

禁酒が必要なことを話し
治療後、7日後…
顔の赤さが治まってきました。

頭痛も、
顔の赤さが引くのと平行して
治まっていきます。

ほっとする瞬間…
なのかも知れませんね。
posted by 杉幹雄 at 09:39 | Comment(0) | 頭痛

2011年07月25日

頭が痛いんです…

headache.jpg

「頭が痛いんです。
頭痛薬も飲んでいたのですが…
治らないんです。」


頭の病気を考えますよね。
医者ならば…。

でも…診察してみると
神経学的な所見は何にもないんです。

風邪引いてないかな?
と尋ねると

「風邪は引いてませ〜ん」と…(^^ゞ

困りました(×_×)

さぁ…こんな時には
他のお医者さんはどうするんだろう?

と、考えないわけではありません(笑。

自分の場合は
こんな風に分からないときは
漢方診察をしてしまいます。

身体を診ると
1.胃が悪い
2.葛根湯の病態である

と、すれば
急性胃炎を伴った感冒ですよね。

そんな診察結果から一般処方をして
様子をみてもらうことにしました。

どうしているんでしょ?
他のお医者さんは?

やはり風邪薬を
処方しているんだろうか???

悩む瞬間でもある、なぁ…(^_^)


posted by 杉幹雄 at 14:44 | Comment(0) | 頭痛