2016年09月19日

胃炎症状の多様性

ien02.jpg

胃炎症状と言っても…
原因には多様性がある…そんな風に感じます。

ーーーーー
ある患者さんの話。

食べても直ぐに吐いてしまうことが多い、と。
とにかく、気持ち悪い、と。

検査は全て行っていて潰瘍などはない。

投薬されている薬は…
ネキシウム・ナウゼリン・六君子湯でした。

さて…診察をしてみると。
「異様にお腹が硬い…」

これじゃ食べられないよねぇ。
(・・)(。。)

ーーーーーー

一般薬の選択としてはネキシウム・ナウゼリンは問題ない。
一方の六君子湯は…良くないよね。

六君子湯を胃炎症状で使う医師が多い様に思うんだけど…
この薬は胃腸虚弱に対して使う漢方薬だよね。

適応病名に「胃炎」などが含まれているけど
この処方は太陰病の胃腸強弱に対しての漢方薬。

一方の患者さんの身体は少陽病の位置にあって
肝臓や脾臓の熱が強い状態だからこそ…お腹が堅い。

肝臓は栄養の吸収のコントロールをしている。
脾臓は水分の吸収のコントロールをしている。

この2つの臓器の機能が失調してしまえば…
消化吸収は出来ない身体になってしまいます。。。

その結果による吐き気と診断して治療を開始。

1ヶ月も経った頃…
「先生…好きなものを食べられるようになった」と。

お腹を診ると…
あれだけ堅かったお腹が少し柔らかくなっていた。


ここで、このブログを読んで頂いている方に
分かって欲しいこと、といえば。

「胃炎症状」でも他の臓器の問題で
胃炎症状が出ていると言う事実です。

それは血液検査では分かりません。
大切なことは「実際に身体を触って診ることなのでは?」
と…感じます。



何を書いて良いのやら…
とか、考えながらブログの更新をしました。

この高校の演奏は上手ですよね。
(^_-)-☆

posted by 杉幹雄 at 19:41 | Comment(0) | 医学