2017年04月30日

風邪の病態

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風邪やインフルエンザが流行っています。
不思議ですよね…もう5月なのに。

風邪は万病の元、とか言いますが
風邪は病気の基本的な病態を教えてくれたりもします。

漢方の聖典の傷寒論では、6つの病態に分けています。
自分たちが注目すべきは、陽の部分の3つの病態です。
太陽病・少陽病・陽明病の3つです。

発熱という状態で受診する方が多いので…まずは太陽病期の状態です。
この時期には、自分は漢方薬は使いません。
なぜならば、太陽病から少陽病への変化が1〜2日の人も多く
病期が変わってくると漢方薬が変わってくるためです。

次に多くの患者さんが少陽病期になって受診します。
「風邪が悪くなりました」と言って受診する患者さんが多いのが特長です。
病状としては咳や鼻水が強くなってくる時期になります。
この時期には一般薬に漢方薬を併用することが多くなってきます。

加えて陽明病ですが…
陽明病単体ということは少なくて少陽病との合病が多くなります。
この場合の症状は夜間の咳がより強い状態になって現れます。
一般薬の投与でも咳止め投薬の種類が多くなりはじめて
漢方薬の併用が困難になって来たりします。
例えば、喘息様気管支炎などの殆どがこの病期に起こります。

身体から風邪の熱が抜けなければ慢性病になっても来ますので
昔の人が言った「風邪は万病の元」の意味合いも間違っていませんよね。

風邪の場合は、薬も大切ですが
休養や消化の良い食事が非常に重要です。
薬は2番目でしかありません。

そんなことを考えながら診療をしています。

傷寒論は一般的な医療概念では解読できません。
それを分かりやすく残す必要性も出てくるのかもしれませんよね。


大学時代に京都出身の同級生がいて、この歌が好きでいつも唄っていました。
自分もこの歌が好きになってギターを弾きながら、よく唄っていましたっけ。。。

遠い…昔の話かなぁ(笑)

posted by 杉幹雄 at 21:11 | Comment(0) | 風邪