ツムラの苓桂朮甘湯です。
ん〜〜〜
ツムラの苓桂朮甘湯の組成は
ブクリョウ 3.0
ケイヒ 2.0
ソウジュツ 1.5 (本来はビャクジュツ 1.5)
カンゾウ 1.0
ここで一つ疑問が「なぜ白朮でなくて蒼朮なのか?」
似ているかもしれないけど…同じではない。
ここいらはツムラさんにも考えてもらいたいかな〜。
漢方エキス薬のトップメーカーなんですから。。。
(・_・ゞ−☆
こちらはコタローの苓桂朮甘湯です。
コタローの苓桂朮甘湯の組成は
ブクリョウ 6.0
ケイヒ 4.0
ビャクジュツ 3.0
カンゾウ 2.0 で原典通りの処方をしています。
ケイヒ 4.0
ビャクジュツ 3.0
カンゾウ 2.0 で原典通りの処方をしています。
製造メーカーによって
異なって来るのが興味深いですよね。
(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)ウンウン
さて…めまいの専門病院で
この「苓桂朮甘湯」を処方された、という患者さんが多いのが実情です。
処方投与の前に、この処方の意味合いを理解しているのでしょうか?
この処方の保険適応病名は沢山あります。
立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏などです。
はて…どんな風に患者さんの身体に合わせていくのか?
ということですが…どの病名が正解でどれが間違いかは記述されていません。
漢方の基礎理論に「気・水・血」理論があります。
加えて苓桂朮甘湯の処方構成をみれば、気と水に関係する薬草で構成されています。
ケイヒおよびビャクジュツが気に属する薬草です。
ブクリョウが水に属する薬草です。
カンゾウは太極であり…薬剤のとりまとめをしています。
ビャクジュツは下腹部あたりの気剤です。
ケイヒは表である皮膚に対する気剤です。
と、すれば、この処方の気剤は表と裏の気の巡りを根底においています。
その間の水気を取り除くためのブクリョウを入れた漢方薬であることが分かります。
傷寒論的にいえば…
お腹から胸に何かがつき上がっている「奔豚」という状況になります。
さて…ここで大きな問題があると思います。
「気・水・血」理論によれば…気の停滞によって水分貯留の体内偏位が生じます。
このときに苓桂朮甘湯の効果の範疇に入らないのが「血」の部分です。
いまの世の中の食生活で…
気と水だけに属する病態があるか?といえば殆どありません。
食生活が良い訳ですから…そんな軟弱な身体をしている人は滅多にいません。
血が貯まって(充血)、その充血を解除しようとして水が引き寄せられるのが
今の人の身体の一般的傾向です。苓桂朮甘湯をつかうならば血熱がある場所を
特定して他の漢方薬を併用しなくてはほぼ治らないと言って良いと思います。
漢方薬の病名投与では…治っても3割以下です。
漢方薬の薬草組成をみて処方の方向性を理解する以外、正解への道はありません。
何故か?と言えば、漢方薬が出来た頃、
現代医学の病名はなかったからです。
漢方薬が保険適応になったことは素晴らしいことです。
一方…真実を知らないで漢方薬の処方をする医師が多いこと。
それが、ある病気の専門医でも…漢方薬の病名投与に終始しているのが現状です。
これでは…
漢方薬の本当の意味合いが…漢方薬の本当の重要性が…
何も分からないと危惧してしまいます。
(T_T)(T_T)(T_T)
どうにかならないかなぁ。。。
そんなことを感じています。
彼らは行動することの大切さを教えてくれているのかな。
ん〜〜〜人間は行動するからこと、価値があるのかも知れないですよね。