2017年07月17日

東洋医学からみた皮膚病

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夏に入り汗がでてくるため皮膚病が多くなります。
ん〜〜〜この写真は帯状疱疹らしき感じもあるんだけど。

一般的には抗アレルギー剤とステロイド軟膏なんでしょう。
それでも一時は軽快するのですが、薬をやめると再燃します。

この理由って何かな?
東洋医学的な基本的な皮膚病の考え方としては…
「身体の中の臓器の鬱血を皮膚に逃がしている」状態です。

例えば、アトピーの患者さんたちの内臓は丈夫です。
それは内臓の熱を皮膚に逃がす道ができているからです。
患者さん本人にしてみれば痒いし、とうにも眠れない、外見も悪い。

上の写真の人には肝臓と脾臓の部分の上に湿疹がでています。
この患者さんは肝臓や脾臓の鬱血が強いことを物語っています。

抗アレルギー剤はかゆみ止めで良いとは思います。
一方では肝臓と秘蔵の鬱血を取る治療が必要です。
こんな考え方は一般医療にはありませんが…漢方治療をしていて感じます。

いま鍼灸師の先生が漢方治療を受けにいらしています。
首と目の周りに強い発疹が出ています。
それに対しては首の湿疹を出しやすい胃熱を取る漢方薬
それに加えて目は血熱が強いと腫れやすい特性があり、それを取る漢方薬
そんな漢方薬を投与して症状は軽快。

こんなことから…
知り合いのニキビで困っている患者さんを連れてきました。

病気を敵視すれば…湿疹は人間を苦しめる「悪」です。
でも内臓の鬱血を外に出そうとする考え方をすれば、湿疹は「善」です。

病気の捉え方で治療方法が大きく異なります。
こんなことを医療関係者に感じて貰えたらと良いなと思います。



いまでは飛行機が飛べることは当たり前なのかも知れません。
でも…「巨大な鉄の塊が空を飛ぶことができる」と思い続けた人がいたから
それが現実になっています。

だから…医療でも「きって新しい医療ができる」と思い続けて
少しずつでも前に歩んで行きたいと思います。
posted by 杉幹雄 at 07:27 | Comment(0) | 講演用意