すぎ内科クリニックの院長のブログです.

2019年08月28日

漢方の誤薬投与について…

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何故に…漢方薬の誤薬投与が多いのか?ということを
実際に臨床をしていて、ため息の連続です。

ーーー

ある患者さんのケース
近医で処方されていた漢方薬が合わない、と来院される患者さんも多くなってきました。

処方内容は、六君子湯と補中益気湯でした。

診察をしてみると胃腸虚弱もなく柴胡剤の適応でもない状態です。
これでは六君子湯でも補中益気湯でも…毒薬になります。

その医院のホームページを見ると漢方外来のことが書かれています。
ホントなのかな?

ーーー

多分、六君子湯と補中益気湯が対応する身体が分かっていないんでしょうね。
残念ですが…柴胡剤の補中益気湯の適応でもなく、六君子湯の胃腸虚弱の状態でもありません。
と、すれば、六君子湯と補中益気湯は漢方で言われる所の「誤治」になり毒薬です。

この漢方治療での把握の状態で漢方処方をすることに関しては…
まず漢方の古典とされている「傷寒論」の意味合いへの理解が必要なのですが。。。
傷寒論自体が分かっていないんでしょうねぇ。漢方薬を使うのならば勉強しなくてはなぁ!

自分が診察をすると胃弱に胃熱があり…
柴胡剤である補中益気湯の適応はありません。
加えて六君子湯では胃腸を温める一方で熱を取る力がないため、
この六君子湯だけ使えば胃熱が強くなります。

すなわち…漢方治療的には漢方薬を扱っている医師がしてはいけない大きな誤治です。
こんな現状に憂いているのが今の診療をしていて感じる現実です。

ん〜〜〜
確かに、柴胡剤と黄連剤の適応の区別は一般の感覚では難しいのかも知れません。
一方の自分の診察では柴胡剤と黄連剤の違いを判別することは身体に触らなくても分かります。
右に熱が強ければ柴胡剤であり、左に熱が強ければ黄連剤なのですから難しいことはありません。

漢方医学がどの様なものであるのかが分からないのならば…
全国的にも同じなのでしょうから…それなりの情報発信をする必要があるのかも知れません。
自分が、その様なことへの存在理由になるのかも知れませんよね。

他院に受診している9割方の患者さんの漢方処方を見ると…ため息の連続です。
自分が傷寒論を手にしたのは18才の時でした。概略が理解出来たのは30才以降です。
簡便なことは…時間に耐える力がありません。
一方では年月をかけて努力したことは…時間に耐える力があります。

余りにも簡便さを求める医療関係者を見ると…
ため息の連続です。ホント、ため息しかありません。(´ヘ`;)ハァ

PS:未来を見ているのは音楽を聞くと分かります。
  この様に人を大切にする心が新しい医学を作る原動力になると考えています。

posted by 杉幹雄 at 04:38 | Comment(0) | 講演用意

2019年08月25日

短期的な視点と長期的な視点

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視点について…を考えたいと思います。
上の画像は視点により、物の見方が異なることを表しています。

医療的には…現代医学と漢方医学の視点は全く異なっています。
この視点の違いを統一することにより新しい医学ができると考えます。

一方の日常生活です。
確かに「損」はしたくありませんが…
損をしたくないために得もしない感覚が今の人の感覚なのでは?と思います。

学生の頃に、
人生を色々と経験している人に言われて頭に残っていることがあります。

ーーー

洗面器にある水を思い出してご覧、と。
自分の方に水を引き寄せれば、水は両脇から自分の手元から離れ元の部分に流れていくだろ?
ただ、逆に反対側に水を出していけば、水は手元に戻ってくるじゃない?
これが人生の哲学なんだよ!って言われたことを思い出します。

ーーー

今の大多数の人は損をしないように自分の方にいつも水が貯まってくる行動をしています。
結果として、それが外に流れてしまい、ストレスを感じています。
人に与えることは…自分が損をすることではありません。それが戻ってきます。
その上に…その人との信頼が生まれます。
これがどれだけ大きいことなのか?分からない人が多すぎます。

人に与えれば、戻ってくるという姿が今の世の中でも当然にありますが時間がかかります…
そのような真実よりも、直ぐに戻ってくる利益だけを追っています。
それを自分の方向にだけの利益では大きな利益は得られない…それって、どうなんでしょうね?

利益は他人からもたらせれます。
その利益を自分の方に向けているだけでは大きな利益や信頼を失うばかりです。
その中で嘆いているのが今の人の姿なのでは?と思います。

医学でも同じ様なことが起きています。
身体は必要に応じて病気を起こします。
その病気の利益も考えもせずに敵視することと同じです。

利益を欲求することにより大きな利益を逃している人の姿。
本当に利益が欲しいのならば…与えることから始める方が早いと思います。
ある人は裏切るかも知れませんが、気持ちが通じれば、より多くの利益を返してくれます。

目先の利益だけ考えずに、この様なことを真実に起きていると考えることが大切です。
本来は、この様なことは学校の道徳の時間に教えることなのですが…
親に当たる年代の方でも…この様な真実を分からない人が多く、子供にも教えられない状況。
このため、損であるのにも関わらず、今の利益だけを追おうとしていているのが現代です。

このような現実を感じる力を持って頂きたいと思いますよね。

PS:人を思いやる心があって…大きな利益生むんだろうね。
今回は高校生の時に好きな音楽だったCarole kingの歌をと同じ様に思います。

posted by 杉幹雄 at 08:49 | Comment(0) | 人間

2019年08月21日

何故に太陽病に「麦門冬湯」なのかぃ?

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咳が強いと「麦門冬湯」を病名投与をしているケースがやたら多い。
この麦門冬湯の薬理機序を把握することが先決なのでは?と思いますよね。

「気道感染症による咳嗽」とのことですが…果たして???
麦門冬湯を処方され逆に咳嗽が酷くなり当院に来院する患者さんも多いのが事実。

麦門冬湯の処方構成は以下の通りになります。
麦門冬10.0;半夏・粳米各5.0;大棗3.0;人参・甘草各2.0

この処方を構成を見ると麦門冬湯の効能が見えてきます。
麦門冬(水):胸を潤す薬草で、実際に麦門冬だけ飲めば痰が多くなることが分かると思います。
半夏(気):半夏は胃の気剤として使われます。咳はお腹と胸の気の流れが途絶することにより起きるからです。
硬米(血):硬米は玄米です。如何に体力が落ちているかが分かると思います。
大棗(気):大棗は腸の気剤です。その気剤に人参が入っていることは腸が冷えていることを物語ります。
人参(血):腸で血を作ろうとするのが人参の役割で腸を温める作用があります。
甘草(太極):上記の薬草をまとめようとする力があります。

この様なことから「麦門冬湯」の姿が見えると思います。
麦門冬湯の適応は太陰病に入ると考えるのが妥当です。
少陰病は表虚であり、太陰病は裏虚になります。ちなみに厥陰病は表裏共に虚です。

一般の言葉で話すと…麦門冬湯はお腹が冷えて腹力がない状態になっている筈です。
胸郭に囲まれた肺は、お腹の力が衰えてベッタンコになろうとも健常時の大きさを維持します。

胸腹バランスを考えてみれば、お腹が冷えて胸が熱い状態ですので…
当然に胸の熱をお腹に合わせようとして痰が多くなり、胸を冷やそうとします。
この場合に使う処方が「麦門冬湯」です。

ところが…咳が強いだけで「麦門冬湯」という処方が多いのが現状の様です。
この麦門冬湯を少陽病や太陽病に使ったら、病状は悪化します。

なんで…この様な大切なことが分からないのか?
それは薬草の性格と、その薬草の性格から見える処方の性格を知らないからに他なりません。
漢方薬を使うのならば漢方処方の特性をしっかり理解して使うべきです。
それが出来ないのならば…一般薬を使うべきです。。。

この様に今の漢方治療は危機的な状態です。
これより先、自分なりに理論的に傷寒論を解説していこうと思います。
今はクリニックのホームページをモバイルサイトでも見られるサイトに変更中です。

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それが終わったら、研究サイトを立ち上げ西洋的な理論物理や理論数学を駆使して
漢方だけでなく…病気の本当の姿をお見せしたいと考えています。

PS:マイケルはKiNGだよなぁ。凄いと思うな。

posted by 杉幹雄 at 23:04 | Comment(0) | 講演用意

2019年08月11日

人間ドックへの違和感

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検診で「BNPが高い」と指摘された、と。
胸部レントゲンやECG(心電図)では大きな問題はない、と。
そんな人間ドックの結果でした。

BNPは血液検査だから…
基本的に心不全を決めるのはECGや胸部レントゲンだよな。
その検査が問題になっていないので…BNPの再検で良いだろう、と。

結果…やはりBNPは高い。患者さん本人には症状がない。
それならば…心機能の精査だけ病院に依頼すれば良いのかな?
とか、思っていました。。。

でも…診察をしていると不思議なことに。
SpO2測定では、酸素飽和度はまぁまぁだけど、脈拍がヤケに速い。
SpO2:97% HR:110〜120。
ECGでは、Sinus Tachycardia(洞性頻脈)とSTT変化(虚血性変化)を示す。

おかしいよなぁ〜これ。ソレハ(^.^)b

胸部レントゲンを追加しての結果に驚き! (゚o゚)/
CTR(心胸郭比)が60%を軽く越えている心肥大に愕然。
肺血管は拡張してないから呼吸困難はないんだよね。

CHF(Congestive Heart Failure):うっ血性心不全。

これは病院での治療が必要な状況だよな。
早く治療をしないと、今の内だったら後遺症は最低限。

医院のスタッフさん達の活躍もあり
近隣病院では受け入れを許可してくれました。
自分の生まれた病院に入院です。感謝です。

こんなことを顧みて考えるんだけど…
人間ドックって流れ作業なのかなぁ?

一つの検査異常では病気として判定されないので…
色々な角度からみて判断するのが医療だよなぁ。

こんな症例を経験すると…人間ドックって何なのかな?と思ったりするよな。
自由診療で保険請求がないから、収益は良いんだろうけど。

医療は人を救うためにあるのでは?
それは保険診療でも、自由診療でも変わらないのでは?とか思うな。

PS:
漢方専門になりたいとは思いますが…普通の医療も出来なくては融合が出来ません。
国立病院のCCU(心臓集中管理室)にいたこともあるんだよなぁ。
最初には嫌いだったCCUの仕事をしてみると楽しかったなぁ〜。
でも…漢方医学が好きなんだろうなぁ〜CCUも良いんだけどなぁ。

自分のことですが…医院を開業する前に経営を教えて下さった経営の先生が
亡くなってしまいました。自分を雑餉隈(ざっしょのくま)にも連れて行ってくれました。
「ここいら辺が…武田鉄矢のお母さんのタバコ屋さんがある場所なんだよ」と。
哀悼の意を捧げます。ありがとうございました。。・゚゚・(>_<)・゚゚・。

posted by 杉幹雄 at 18:22 | Comment(0) | 医療

2019年08月07日

漢方薬処方の現状とは?

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尊敬している大塚敬節先生が書き残した傷寒論解説です。
うん(^_^)

このブログでも何度もお話をしている様に…
何故…左右の判別である黄連剤と柴胡剤の区別がつかない?
何故…虚実の判定をしない?
何故…簡便な現代医学の病名投与を漢方選択に使う?

ん〜〜〜
診療にため息も多くなりますよねぇ…当然ながら。

大塚敬節先生は自分の主治医でもあったんですよね。
「先生は…漢方を今の医療界に残したかった!」
その理由で病名投与も許してきた方でもあります。

このことに関しては大塚敬節先生の恩師の馬場先生は指摘しています。
「この様なことを許して良いのか?」と大塚先生に尋ねます。
「今は漢方を日本に残すために仕方なくしています」との…
大塚先生の言葉に馬場先生は頷いたと言います。(´ヘ`;)ハァ

(馬場辰二先生は東大医学部卒で漢方医学を敬愛し、
 大塚敬節先生が作った処方の「七物降下湯」の命名者でもあります。
 故吉田首相の主治医であったとも言われている名医の1人です。)

はっきり…自分の感覚を話してみれば
大学病院の漢方診療科から漢方専門医まで…処方は合っているとは言いがたい。
漢方処方が上手な医師は少ない状態だと思います。

こんな状況になっている今は、馬場先生が話したとされる
「漢方の本来の姿を確認することが必要な時期」に入っていると感じます。

そんなことから自分は何をこの世の中に残せば良いのか?と
考える日々が続きます。。。

1)漢方では傷寒論理論解析…
2)現代医学では病気の理論的解析…
そのあたりなのでしょうかねぇ?

もし3つめが出来れば…
3)漢方医学と現代医学の融合理論を展開することなのかな?

そこまで自分の生があるのか?分かりませんが…。
今の生ですべきことが前に迫ってきてる様にも思います。

他院にて患者さんに処方されている漢方薬を見るたび…
診療をしていて…ため息がでます。。。
柴胡剤の適応がないのに…柴胡加竜骨牡蛎湯。
これだけ腹壁が硬くて胃熱があるのに…六君子湯単体の処方。

そんな処方にため息ばかりです。(´ヘ`;)ハァ

なんで…それが分かるのか?と言えば…
自分の場合は気の流れ(体表面磁場)を感じることができることからかな。

一般の人は…この様なことが出来ない!と思っているのかも知れません。
でも、この様なことは人間に与えられた能力です。
多分ですが…縄文時代の人は自然に出来たことでは?と思われます。
現代の人の特徴は…目に見える物や聞こえる物などに意識が集中しすぎて
本来の人間が持っている優れた力を忘れているだけだと思いますよね。

いま自分がすべきことは…
どうにかして「漢方の全体像を理論的に記して行くこと」だと思います。
この理論は理論物理や理論数学で使われる西洋文明が作った理論であって…
陰陽や五行説などの一般的な東洋医学の理論ではありません。

今の自分は病気ではないですが…
息を引き取る瞬間に…この人生で良かったと思いたいですよねぇ。
(-_-;)ホントカ・・・オイ

PS: Sound of Silinceだよなぁ。
そのものなのかも知れないよね。うん(^_^)

ん〜〜〜
なんで…自分がこんな記事を書くんだろう?とか思う客観視する自分もいます。
自分は…一体何者なのかな? 分からないよなぁ〜。うん(^_^) 
でも、さ。分からない方が幸せなのかも、(^_-)ネッ。


Hello, darkness, my old friend
I've come to talk with you again
Because a vision softly creeping
Left its seeds while I was sleeping...
posted by 杉幹雄 at 00:41 | Comment(0) | 医学