すぎ内科クリニックの院長のブログです.

2019年11月22日

東洋医学的なイレウスの視点

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まずは現代医学でのイレウスの視点です。
イレウスは腸閉塞なので、内科的治療は3つになります。

一つ目は「胃管」を入れて胃腸内の減圧を図る。
二つ目は「浣腸」をして胃腸内の減圧を図る。
三つ目は「絶食」させて点滴治療をして新たな胃腸内の増圧を避ける。

これで症状が改善しないならば…外科適応になるのが普通です。

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胃癌の手術をしてからイレウスを6回繰り返している、と。
遠方からの患者さんが受診されました。

内科的な治療を4回、外科的な治療が2回で、
術後、計6回のイレウス治療で入院されています。

「このイレウスをどうにかならないか?」と
地方から1時間以上の交通機関を使って来院されました。
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実際には自分にも十二指腸潰瘍の術後に
イレウスを何度も起こしています。

でも…自分には入院歴はありません、脱走歴はあります(笑)。
だってぇ…その病院にいても治らないか、手術じゃなぁ。
脱走する他、ないよなぁ。

その時には
鍼の師匠もいて下さり、鍼だけでイレウスを治療して下さいました。
(残念ですが、鍼の恩師は今は亡くなってしまっています)

ただし、鍼治療に関して注意しなくてはならないこともあります。
鍼治療の世界は体表面の気の流れが分かる先生もいれば…
体表面の気の流れが分からないで穴だけに鍼を打っている先生もいます。
鍼治療が出来たころには「穴(ツボ)」なんかはなかったのでは?
鍼灸師ほど実力が問われる医療はないと思います。

現代医学の視点からすると違和感ありますよね。
現代医学は病名を決まれば治療法が決まるのですから。

一方では…鍼だけで治ってしまうのに驚きを隠せないのも事実です。
そんなことから「どうしてイレウスになるのか?」を何度も考えました。

これは表の気の流れが大きなウエイトを占めています。
腸の蠕動運動は…腸だけで行われているものではありません。
体表の気の流れが悪くなれば、腸の蠕動運動も低下します。
これが意味することは「人間は全身で生きている!」ということです。

と、すれば…
表の気の流れを良くすることが治療の一つになります。
次に現代医学では「イレウス=大建中湯」の公式が成り立っている様ですが
自分が本気でイレウスを漢方治療するときには大建中湯は使いません。

(ここに投与した漢方薬の名前を書かないのは…
 患者さんにより漢方治療も異なるからです。)

漢方薬に病名投与の公式はなく…
如何に身体を見つめて、適切な漢方薬を投与するかに他なりません。

折角、遠方から受診されている患者さんなので
上手く治療をして行かれれば!と思われてなりません。

PS:今の医学に少しでも貢献できればと思いもあります。
  研修会でも開こうかな???
      「笑顔を見せることは大切だよね…うん(^_^)」。


posted by 杉幹雄 at 22:34 | Comment(0) | イレウス

2019年11月17日

病気の運動は難しく考えるほど難しくなる

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東京国立博物館より 鍼灸練習用の「銅人形」

今日は鍼灸師さんのご主人の身体の調子が悪いとのことで
来院された患者さんを診ての感想から記事にします。

この記事は鍼灸師さん用になるのかな?
医師が読んでも…病気の違った見方を見つける切欠にはなると思います。
患者さんには鍼治療の意味が分かるのでは?と思います。

鍼灸用の「銅人形」は…
経絡や穴(つぼ)の位置を把握する教育道具として使われてきました。

目を隠して、銅人形を触り穴の位置を正確に探す道具です。

この銅人形を作ったのは…おそらく…
「後世に鍼治療を繋げること」を目標に制作された?と
自分個人的には考えています。。。

鍼治療の根幹は体表面の気の流れを良くする治療です。
気の停滞部位に鍼を刺すと、気の流れが確認出来ます。

この様な事実から考えると…
銅人形を作った人は、体表面の気の流れを感じられる人です。

人間の世界が物質により豊かになるに従い…
本来持っている人間の天性の感性を失ってきています。
それを分かって…銅人形を作り上げたのでしょう。

鍼治療の根幹に関しては…経絡も穴もほぼ関係ありません。
気の流れをつける治療ですので、気の停滞部位を把握できれば
そこに鍼を打つだけで身体は良くなります。

難しいことはないのでは?
言葉を発しない身体と、赤ん坊の時の様な無為の心で対面し、
その病状を出している真意を把握すること。
そこには経験や知識は邪魔です。。。

身体との対面は、何の知識も要求されず
ありのままの姿を赤ん坊の時の視点で見つめることに尽きます。
そこで気づいたことに知識や経験を合わせていく。

そんな視点で身体を見つめると…
新しい医学に繋がり、日本が先導する新しい医学が作れるに違いない!
そんなことを思います。
うん(^_^) うん(^_^)

PS:シルクロードを聞くときに中国の医師の姿が浮かびます。
鍼や漢方薬の薬草を担いで患者さんの家までの道を歩いている医師の姿。
とても…医師の本来の姿ですよね。


posted by 杉幹雄 at 09:09 | Comment(0) | 東洋医学

2019年11月13日

分かって欲しい2つの胃腸炎診断

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胃が悪い!と診療しに来ても、二つの場合があること。
これを消化器内科を専門としている医師に説明したいな。

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胃が調子わるいので…胃腸科に通っていました。
腹部の診察した医師からは…
「おかしい、お腹が張っている
 悪い病気かも?」とか言われた、と自分の診療を受けに来ました。

患者さんからは…
「この状態で2ヶ月、状態がなおらない」とか???
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診察して…溜息〜〜〜(´ヘ`;)ハァ
胃腸炎は2種類あると分かる医師は少ないのかも知れない。

1)腸炎を基盤とする胃腸炎
2)胃炎を基盤とする胃腸炎

この2種類があることになります。
胃と腸はつながっているから、どちらが悪くても同じような症状を出すんだよね。

この患者さんは胃が悪いと診断され胃薬だけを出されていた。
でも、これは腸炎を基盤とする病態なので、胃腸炎として治療する必要がある。
そんな治療をすると…直ぐに症状が取れていく。

「学校で教えられなかった!」ではなくて自分で気付くことだよなぁ。
 臨床は気づくことですよね。

と、言う自分も未熟です。。・゚゚・(>_<)・゚゚・。
自分も診療が終わってから検査のデータが来て…
検査結果とにらめっこです。悪ければ患者さんに連絡します。
診療が8時に終われば、患者さんに連絡するのは10時前になります。
でも、患者さんは…その連絡を喜んで受け入れて下さいます。

それは自分が未熟なのを出来るだけなくそうとしているだけです。


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DoctorXかぁ…正しいことを言っている部分も多いよなぁ。
パソコン診断より、人間の感覚の方が正しい。

1人1人の患者さんを大切に診ながら
難しい患者さんには…どうにか病気への逃げ道を見つけるのが自分の姿です。

自分は完璧ではありませんので…
患者さんが良くなれば、患者さんと同じ様に嬉しいです。
患者さんが苦しんでいれば、患者さんと同じ様に苦しいです。

でも、その中から患者さんに一筋の光を当てることの大切さ。
その一筋の光を見つけることが医師の仕事だと思いながら診察しています。

受診している患者さんには笑顔で生活できる姿を望んでいます。
うん(^_^) うん(^_^)

PS:DoctorXのオーケストラバージョンってあるんですね。
  素敵…ですよねぇ〜うん(^_^)

posted by 杉幹雄 at 20:04 | Comment(0) | 病気