2020年02月23日

ウイルス感染と身体

virus.jpg
(コロナウイルスですよね)

徐々にパンデミックの感染症になっています、が。
細菌と同じくウイルスを怖がり…感染を防ぐ考え方に違和感を覚えます。

ウイルスでもウイルスなりの存在意義があります。
人間を病気させる以上の意味合いを持っている様に感じてなりません。

細菌は細胞の中に入れません。
一方のウイルスは細胞の中に入れ、遺伝子配列の変化をさせることも出来ます。

もし…このことが人間が地球上に生存しやすくなる意味があるとすれば
ウイルスに感染して、ウイルスに遺伝子配列を現状の環境になじませることが可能です。

感染症の死亡者は…身体の弱っている人ばかりです。
ウイルスでなくても、命を落としやすい状況にあります。
一方の若者では…症状も出ない不顕性感染も多い様です。

昔のことですが…
「ウイルスって身体の中で何をしているのかな?」と思ったことがあります。
ウイルスは遺伝子配列を変えることが出来る訳ですから…それなりの存在意義がある。
そんな結論になります。

私達の身体には、細菌だけでなく多くのウイルスと共存しています。
それに意義があるからに他ならないと思います。

コロナウイルスへの感染である「十分条件」のみを鵜呑みにして
コロナウイルスが一定の利益をもたらすために起きているという考え。
すなわち「必要条件」の確認が必要です。

今の医学は十分条件だけで成り立っているため…
病気を敵視しますが、十分条件だけでなく必要条件もあるに違いありません。
病気を治すには「必要十分条件」が決定的な治療法になる重要なものです。

またアインシュタインの話題になりますが…
「I comfirm that God does not play dice.」
(神はサイコロを振らない:世の中には必然しかないということ)
必要のないものは世の中にない…ということだと思います。

なぜ? そこまで恐怖を抱く必要はないとは思いますが。。。

posted by 杉幹雄 at 00:17 | Comment(0) | ウイルス

2020年02月17日

自分自身の生活習慣を振り返ること(喘息患者さんから)

kikanshizensoku.jpg

気管支喘息の患者さんからの伝言です。
皆さんに伝えて欲しい!と。。。

「自分は幼少時から喘息に苦しんでいました。
 それが今…喘鳴もなければ風邪も引かない!」と。

「ブログでも何でも良いから…
 そんな私の姿を伝えて欲しい!」と。うん(^_^)

 この治療の勝因は、まず本人の決意に他なりません。
「どうしても治したい」という気持ちが基盤にあります。

この患者さんは女性ですが…
肥満傾向でしたので15キロ程度の減量をしています。

それが、まず最大の勝因です。
それぞれの患者さんの言い訳は沢山ありますが…
「やるか?やらないか?」だけです。

喘息治療の場合には、ふつう気管支拡張剤や鎮咳剤、吸入薬を使います。
彼女の場合も最初の診察では…いつも喘鳴がありました。

そんな彼女でしたが…現状の彼女の病状は
「こんな喘鳴の無い自分って初めて…」と笑顔で話します。

この漢方治療後…すでに2年ほどは経っていますが…
これが感激された患者さんの言葉です。

漢方的に考えてみると…喘息の根源は気管支だけでは無いようです。
使っている薬は肝臓や脾臓などの実質臓器の熱を取る少陽病の漢方薬。
腸熱による咳が起因する咳に対する陽明病の漢方薬。
そして後世法の肺の熱を意識した漢方薬…の3つの合方を使っています。
その後に胃熱をとる古法の漢方薬を別に加えています。

現状では…最初に聴取された喘鳴はありません。
病院で処方していたテオドールも吸入もしなくて良くなった、と。

ここで指摘される最大のポイントは3つあります…
「治す!」という患者さんの決意と行動です。
「全身を診る」ということが医師に取って重要な点だと思われます。
「治療は患者さんと医師との共同作業である」ということです。

ご自分の生活から作り出した病気を他人任せにすることは間違いです。
まずはご自分の生活を顧みることから始めないと治療も進みません。

75才以降ならば…寿命も近いし食事制限はしませんが…
まだ行動しなくてはならない年齢ならば、患者さんの生活改善が大切です。
治療は2番目で、患者さん本人が自覚することが一番重要なこと。
そんなことを示している症例だと思います。

PS:今のAmazonprimeは「踊る大捜査線」に入って来ています。
東京ラブストーリーの「カンチ」も…刑事役として素敵な味を出しています。
東京ラブストーリーのリバイバルもされるとのことですが…
鈴木保奈美さんのリカの演技の素晴らしさを越えることができれば素敵ですね。
うん(^_^)

posted by 杉幹雄 at 22:22 | Comment(0) | 気管支喘息

2020年02月11日

アデノイド肥大の治療経過

hentousenswelling.jpg

この様な感じで…左右の扁桃腺が中央で接している様なアデノイド肥大。
こんな強いアデノイド肥大でも、漢方治療の経過が良いのに驚いています。

この治療は耳鼻科領域ですが…
漢方治療には現代医学の様な科の違いがなく全身を見つめる医学ですので
耳鼻科で治らないのならば、躊躇なく漢方治療をしています。



現状では大人のアデノイド肥大の治療は3名で全員経過良好ですが…
「両方の扁桃腺が中央で接着している状態での漢方治療がここまで良くなるのか?」と。
単に漢方への驚きだけです。最初は「扁桃腺を取った方が良いのか?」とのことでした、が。

この処方は小柴胡湯加桔梗石膏じゃないんですよ。

自分は一例報告は嫌いということと、身体によって処方が異なるためあえて処方名は書きません。
ここに処方を書いても、診断できずに漢方薬を投与して患者さんの体調が悪くなることもあるからです。柴胡剤か黄連剤か…2つに1つの区別もできない診察であれば…漢方治療は無理だと感じます。左右差を是正する漢方治療も柴胡剤と黄連剤の配合割合を個人個人で変更しなくては治らないので…それを処方名で書くことが出来ない部分でもあります。

この漢方治療は実際にはアデノイド肥大を意識していません。
身体の状況を意識し頭に全体像をイメージして…それに適合する漢方薬を投与しているのみです。
自分は現代医学も悪くないと思いますが、この様な漢方治療の視点の大切さを感じます。

扁桃腺肥大ならば、最初に耳鼻科の先生にみて頂きますが…
病気への視点の違いの医学が、ここまでの治療成果を挙げられる医学が日本にあります。
この日本の医学は…捨ててはいけないと感じざるを得ません。

漢方講習会をしちゃおうかなぁ???(笑)

jukukomichiko.png

医者の毎日は、こんな感じに…患者のカルテを見て考えるよね。
どうして良くならないのか? 次の視点はどの様にしたら良いのか?

開業しているとDoctorXの様に17時に「帰りま〜す」とは言えないので…
こんなことを考えるのは…スタッフが帰ってからになります。
そうすると、20時から21時頃からが、患者さんの治療を考える時間になります。

検査結果を見て良くなっていれば大丈夫。あの患者さんの治療はこれで良いのか?
良くないときには治療をどの様にしたら良いのか?そんなことを考えます。

脱線しますが…自分で考えることの大切さを先輩の医師から教えられました。
「胃の調子が悪い」とのことで入院した患者さんが、上部内視鏡(胃カメラ)はしたくない。
それで胃の透視検査をした所、「異常なし」の報告書が届きました。

それをそのまま信じたのですが…何かおかしいんだよな。
自分で上部内視鏡をしたら噴門部(胃の入り口)に腫瘍があるのを確認し
鉗子で細胞を取ろうと鉗子を握った瞬間…堅い組織で…こりゃ駄目だ、と。
つまり、癌ということです。(クリニックでは胃カメラはしていません)

上部内視鏡での内科と外科との総合ミーティングで…
「胃の透視検査で問題ないと報告を受けたので、それを信じました!」とか話したら
 上司の外科医師から「お前は主治医だろ!」と一喝されました。
 「ここまでの責任があるのが医師なのかな?」とか感じましたが…。
 それも正しいよね。主治医が患者さんに取っての最後の砦だから。
 でも、その外科の先生は…最後まで自分のことを考えて下さった先生でした。
 自分が悩んでいる姿を見ると「笑っているんだよなぁ〜(笑)」

本来の自分は外科に向いているんだろうね。
外科って好きだったもん。消化器外科も好きだったし心臓血管外科も好きでした。
大学の消化器外科の主任教授からは「お前、なんで外科に来ないんだ?」とか、ね。
ただ自分は十二指腸潰瘍の手術をしており…ダンピング症状がでて外科は諦めました。
いまは時間が経っているのでダンピングはでませんが、太らない身体ですね。

これから後の人生では今まで勉強してきた医療の知識を残して…
後輩に繋ぐことが今の自分のすることなので…それをしていきます。
内科という分野と他の科と繋げて…身体全身を診る医師の視点を残します。
それが先輩の医師の教えられたことへの償いです。

次に生まれたら…DoctorXの様な外科医になりたいなぁ〜うん(^_^)

PS:カンチィ〜、なんてね。
  カンチは「踊る大捜査線」が凄く良かったよねぇ〜。
      自分はテレビは見ません。Amazonの映画とかドラマの方ばかりかもね。
  DoctorXも「見逃し配信」などで見ているだけです。。。

posted by 杉幹雄 at 08:08 | Comment(0) | アデノイド肥大

2020年02月09日

漢方の陰陽と人間の陰陽:小柴胡湯加桔梗石膏を例にして

syousaikokikyo.jpg

小柴胡湯加桔梗石膏です。
添付書類での保険適用病名は、咽喉がはれて痛む次の諸症:扁桃炎、扁桃周囲炎、とかです。

残念ながら自分は、咽頭炎でこの処方をほぼ使いません。実際には柴胡剤適応の扁桃炎や扁桃周囲炎の患者さんをみたことがありません。はて??? この理由は「今の世の中が世知辛い」からです。柴胡剤が頻用される時代は世の中が安定しており、ストレスが少なく太ってくる人が多いのですが、今はそんな時代ではないことを漢方薬が示していることになります。

小柴胡湯は非常に強固にバランスが取れている処方であり…構成薬草は柴胡6.0;半夏5.0;生姜4.0;黄芩・人参・大棗各3.0;甘草2.0という配合です。これに桔梗石膏(桔梗と石膏の合剤)が加えてあります。

これが何を意味するのか?ということを考えずに…「咽頭炎=小柴胡湯加桔梗石膏」だけの知識で使っている医師が多い様に思います。これでは病名投与の弊害が出てくるに他なりません。漢方処方の意味も意味も分からなければ…患者さんを治すことも出来ないと思います。

ここで「小柴胡湯とは、どんな処方か?」考えてみたいと思います。自分の感覚でしかないかもしれませんが、どんな処方なのかを示した納得できる書物がありません。このため自分なりに小柴胡湯を分析してみます。

この処方は身体の中で表と裏を小腸と肝臓に分けている処方になります。

肝臓: 柴胡(血)・黄芩(水)・半夏(気)の3種類が裏の処方です。
小腸: 人参(血)・生姜(水)・大棗(気)の3種類が表の処方です。
間に太極である甘草が入っており表裏の調和をしています。

この薬草形成からすれば、この小柴胡湯の意味合いが分かります。「肝臓のうっ血がある反面、これを起こした原因が腸の力の低下」による病態です。陰陽バランスをしっかりと捉えている薬ですので…この様な処方は長期処方には向きません…最後の治療の部分で肝臓と小腸のバランスを取らせるような処方になります。ですから下手に長期に使うと間質性肺炎にもなり得る劇薬にもなると言うことも意味しています。

rikakanji.jpg

人間も男女に分かれています。
人が異性を好きになる、ということは、素敵なことですよね。

なぜ、今になって「東京ラブストーリー」なのか?と言えば‥自分は医院で使うものをAmazonで購入することが多いのですが早急に必要なことがあるため「AmazonPrime」に入っています。すると…Amazonでの動画も見ることが出来る様になります。いまは「東京ラブストーリー」がアップロードされており昔を懐かしんで見ています。。。とても素敵なドラマです。鈴木保奈美演じる「リカ」の演技はとても素敵です。放映された当時…このドラマの時間には歩いている人が少なくなる、とも言われた恋愛ドラマの名作の一つです。

そんなことを振り返り…感じることは。
漢方の陰陽も男女の陰陽も変わりない…そんなことを感じます。人間であろうと臓器であろうと陰陽ならば引き合うのが自然の姿です。

こんなことからすれば…
世の中の色々な現象は単純な運動に支配され集約されることになります。それを求めたのがアインシュタインに他ならないのですが。その真意が理解できれば…人生の指針になる程の力はありますよね。本当に。

PS:このブログは患者さん向けに…自分そのままを書いていますが、今日は、患者さんから「先生!東京ラブストーリーを見た!」とか、「私もDoctorXが好き!」とか言われたりします…(^^ゞ。ブログを見て頂いている患者さん方には感謝です。ん〜〜〜クリニックのブログとしては…かなりズレていますが、院長の自分を出すことが一つの目的のブログなので、このスタイルは変えません。友達からは「お前はブログは書くのを楽しんでる!」とか言われますが…真剣に考えて書いている部分と飛んじゃう部分があるブログが自分の好みかな?(^_-)ネッ

posted by 杉幹雄 at 00:05 | Comment(0) | 陰陽

2020年02月02日

東京ラブストーリーと医療

tokyolove.jpg

昔懐かしき「東京ラブストーリー」ですね。
織田裕二と鈴木保奈美のラブストーリーの傑作です。
こんなことと医療を考えて見たいと思います。

リカ役の鈴木保奈美は強い女性を演じます。
でも…リカの心は今の恋愛している女性と同じ様にズタズタです。
その頃は、その様な恋愛のスタイルだったのかも知れません。

不思議なことに、この頃には…
「この程度の恋愛で安定剤を服用している人はいませんでした」
人を好きになればなるほど、苦しいのが事実なので…
「それを薬でどうにか?」ということは、ありませんでした。
笑っていても、心はズタズタなのでしょう。
笑っているのは相手を傷つけないために他なりません。

こんなことからすれば…今の時代は苦しみへの受容性が落ちている様に思います。
加えて、口だけで行動しない人も多くなっている様に思います。

昔だけが良いとは思いませんが…
自己主張だけでは…この世を渡っていくのは今も未来も無理だと思います。
他人と暮らして行くのが今の世なので仕方ないことです。

ただし…人間に与えられた苦しみを薬に頼る姿を
今現代では…許容されていますが、それは違うと思います。

どんな風に生きていても…
生きる以上、辛いのが人間です。その辛さを安定剤で取り除こうとすれば
次の病気が出来る糸口になる様に思います、が。

人のこの世に生を受けて…苦しまないことはありません。
精神の成長を促すのが、この世の役目なんですから…
楽ばかりではなく、辛いのも普通です。

ただ、その中に「苦しみを乗り越えられる光」があることも事実です。
その生き方は…それぞれの人の考え方にかかっています。

rika-thumbnail2.jpg

そんなことを「東京ラブストーリー」を見て感じました。
鈴木保奈美さんの素敵な笑顔ですよね。
今は「とんねるず」の石橋貴明さんの奥様ですね。

  PS: 結婚前のこと…オルガンを6年程度やっていましたので
  ピアノも弾けるかな?と言う気持ちと、楽器の音を聞きたいと言う思いから
  勤め先の病院近くのピアノ教室を探しました:

  ピアノ教室はありませんでしたが、自宅でピアノを教えている先生がいました。
  ヤマハから紹介され電話したときに…
  自分は30才を過ぎており半分断られた様な感じでしたが
  「音楽が好きならば教えても良い」と許可を頂き、その先生に通いました。
  
  その先生は、ピアノ以外の小さいことを気にかけて下さる先生でした。  
    少し遅れていくと…「何かあったの?」と心配して下さいました。

  本当のことを言うと、そんなことをして下さる先生のことが好きでした。
  ご主人の転勤でカナダに行く前に、先生ご自身が好きだった人のこと、
  そして今のご主人と結婚されたことを話して下さいました。
  「なんで、こんなこと話しちゃったんだろう?」と話されていました。

  一度だけ、ご主人がいらして自分が弾くピアノを聞いて頂ける機会があり
  「あの曲(東京ラブストーリー)だけ…別の人が弾いているみたいだった」と
  加えて「杉君に女の子を紹介してやれ!」と(笑)

  カナダからハガキが届き……グランドピアノを購入できたこと。
  良かったね、と思う反面、
  ご主人もいらっしゃるので返信しない方が良いかな?と。

  そして先生に教えて頂いている時には…生徒さんの発表会にもでて欲しい!
  とのことで、好きだった「東京ラブストーリーのリカのテーマ」を弾きました。
  ペダルを踏む足は震えていました。その曲を聞いて頂けたらと思います。
  自分の弾いているピアノではありませんが…。

  何年間かの時間でしたが、
  そんな先生と、そんな時間を共有できて良かったな、と。
  思います。。。うん(^_^)

posted by 杉幹雄 at 07:03 | Comment(0) | 音楽