すぎ内科クリニックの院長のブログです.

2019年08月21日

何故に太陽病に「麦門冬湯」なのかぃ?

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咳が強いと「麦門冬湯」を病名投与をしているケースがやたら多い。
この麦門冬湯の薬理機序を把握することが先決なのでは?と思いますよね。

「気道感染症による咳嗽」とのことですが…果たして???
麦門冬湯を処方され逆に咳嗽が酷くなり当院に来院する患者さんも多いのが事実。

麦門冬湯の処方構成は以下の通りになります。
麦門冬10.0;半夏・粳米各5.0;大棗3.0;人参・甘草各2.0

この処方を構成を見ると麦門冬湯の効能が見えてきます。
麦門冬(水):胸を潤す薬草で、実際に麦門冬だけ飲めば痰が多くなることが分かると思います。
半夏(気):半夏は胃の気剤として使われます。咳はお腹と胸の気の流れが途絶することにより起きるからです。
硬米(血):硬米は玄米です。如何に体力が落ちているかが分かると思います。
大棗(気):大棗は腸の気剤です。その気剤に人参が入っていることは腸が冷えていることを物語ります。
人参(血):腸で血を作ろうとするのが人参の役割で腸を温める作用があります。
甘草(太極):上記の薬草をまとめようとする力があります。

この様なことから「麦門冬湯」の姿が見えると思います。
麦門冬湯の適応は太陰病に入ると考えるのが妥当です。
少陰病は表虚であり、太陰病は裏虚になります。ちなみに厥陰病は表裏共に虚です。

一般の言葉で話すと…麦門冬湯はお腹が冷えて腹力がない状態になっている筈です。
胸郭に囲まれた肺は、お腹の力が衰えてベッタンコになろうとも健常時の大きさを維持します。

胸腹バランスを考えてみれば、お腹が冷えて胸が熱い状態ですので…
当然に胸の熱をお腹に合わせようとして痰が多くなり、胸を冷やそうとします。
この場合に使う処方が「麦門冬湯」です。

ところが…咳が強いだけで「麦門冬湯」という処方が多いのが現状の様です。
この麦門冬湯を少陽病や太陽病に使ったら、病状は悪化します。

なんで…この様な大切なことが分からないのか?
それは薬草の性格と、その薬草の性格から見える処方の性格を知らないからに他なりません。
漢方薬を使うのならば漢方処方の特性をしっかり理解して使うべきです。
それが出来ないのならば…一般薬を使うべきです。。。

この様に今の漢方治療は危機的な状態です。
これより先、自分なりに理論的に傷寒論を解説していこうと思います。
今はクリニックのホームページをモバイルサイトでも見られるサイトに変更中です。

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それが終わったら、研究サイトを立ち上げ西洋的な理論物理や理論数学を駆使して
漢方だけでなく…病気の本当の姿をお見せしたいと考えています。

PS:マイケルはKiNGだよなぁ。凄いと思うな。

posted by 杉幹雄 at 23:04 | Comment(0) | 講演用意
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