すぎ内科クリニックの院長のブログです.

2019年07月13日

ある大学病院の東洋医学科の処方について

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(wikipediaより)

巨大な建物と医療の権威の相関があるのかな?

いままで自分の処方していた漢方薬を飲んでいた患者さん。
大学病院東洋医学科に受診して調子が悪い、と来院。

漢方処方をしている医師は専門医でも「柴胡剤」が好きだよね。
実際に診察すると黄連剤が必要なのに、なぁ〜。(T.T)

その専門医の先生の肩書きは「大学病院助教授?」とか?
(´ヘ`;)ハァ あぁ〜ぁ。。

この様な立場のある医師でも柴胡剤と黄連剤の区別も付かないんだろうね。
権力と実力は相関しないよな…患者さんを診察してため息の連続です。。。

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この患者さんは胃熱が強いので黄連剤の女神散を使っていました。
安定剤を沢山の服用している患者さんなので…直ぐには治らないよね。
(患者さん本人が…ここに気づくことが大切なんだけど、さ。)
そして大学病院東洋医学の助教授の診察を受けたのでしょう。

大学病院助教授の診断では「女神散は女性の薬だから」との理由で
加味逍遥散に変更されたが調子が悪い、と。

「女」という文字は女神散には入っていますが…
この処方で多くの男性の健康が回復されています。

では、「女神散」や「加味逍遥散」は…どの様な処方なのでしょう?
「女神散」は黄連剤で、「加味逍遥散」は柴胡剤です。
両者とも共通するのは「不安神経症的な病状に合う」ことだけです。

漢方専門医、それも大学病院助教授でも
診察にて柴胡剤と黄連剤の区別が付けられない…これが現状なんだよね。
黄連剤を使わなくてはならない患者さんに柴胡剤を使ったら病状は悪化する。
もし「女神散」が女性の薬との認識ならば「黄連解毒湯」を使うべきだよな。

実際に自分の患者さんには漢方専門医の男性の先生もいて…
「自分自身で考えていると分からなくなる!」(この気持ちは分かるんだよなぁ〜)
とのことで自分の診察を受けており診察では胃熱があり虚弱での黄連剤の適応。
このため虚弱の黄連剤投与を考え女神散を投与。

本人が話すには「女神散はとても良い!」と。
いままでの漢方の師匠は柴胡剤しか使わなかった、とな (´ヘ`;)ハァ。
なぜ黄連剤を柴胡剤の様に使えないかなぁ〜???
柴胡剤より黄連剤が合っていれば症状が軽くなるのは当たり前だよな。

こんな日常なのですが…
これを考えると権威って何なんでしょうね?
「常識への信仰なのかな?」とか思わざるを得ませんよねぇ。

今の時代…自分を大切にすると言いながらも
自分で考えない人が…とても多く、他人の考えに従うことばかりです。

自分で考えてみることの大切さ。
前の記事でも書いたように…自己主張は強い反面、自分で考えないよなぁ。

ひとりでも自分で考える方が増えることを願っています。
ひとりひとりが自分を見つめることが大切なのかも知れません。

PS:岡本真夜さんのこの歌は…自分を支えてくれた時があります。
   歌って、精神を支える力があると思うんだよね。
   これから歌手デビューする患者さんは…体調を管理しなくちゃ駄目だよ。
   今、歌わない患者さんには…「また歌って欲しい!」し歌声を聞きたいよなぁ。
   普通に生活していては話せない人と話せることが、開業して幸せかな?って思います。

posted by 杉幹雄 at 22:57 | Comment(0) | 漢方

2018年12月02日

風邪とは何か? 漢方薬から推測される風邪の姿

風邪
ん〜〜〜
風邪の季節ですねぇ。

ふとブログを見れば…このブログの更新も1ヶ月していませんでした。
ブログの更新を待っている患者さんもいる…とは聞いていますので…。
m(。−_−。)mス・スイマセーン

今回の記事は「風邪とは何か?」について話します。

自分の鍼の師匠が生きていたころに…
「こいつに宿題だそうかなぁ〜風邪が何種類に分けられるか?」

医者として働いていても鍼の師匠から見れば「こいつ…」です(笑)
鍼の師匠は、くせ者だったのかも知れませんが…反面、優しい女性でした。

一方の自分自身としては…
病気が分かるならばプライドもクソもないという思いだったなぁ。

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では…天にいる鍼の師匠に自分の答案を出します。
「基本的には風邪は3種類に分けられる」と。

風邪とは…
「身体の表裏バランスが崩れた状態であり、それを是正しようとする身体の変化」
 これが風邪の基本概念に他なりません。

1.葛根湯証
葛根湯

葛根湯が教えてくれたことは…
表裏:皮膚と腸のバランスが崩れれば風邪が起きるということです。

皮膚と腸は身体に取っての完全な表裏です。
皮膚は口や肛門で反転している腸の延長です。
この辺は西洋思考でもトポロジーという数学の分野で説明が可能です。

2.麻黄湯証
麻黄湯

麻黄湯が教えてくれたことは…
表裏:皮膚と気管支のバランスが崩れた状態でも風邪が起きるということです。
この場合には皮膚が表で、気管支が裏になっている風邪の姿です。

「実証の風邪で無汗で関節痛などの症状」などと傷寒論に書かれています。
表の皮膚に対しての…裏が腸に来ないことは体格が立派なことの裏返しです。

3.香蘇散証
香蘇散

香蘇散が教えてくれたことは…
表裏:胸部と腹部のバランスが崩れた状態でも風邪が起きるということです。
この場合には胸部が表で、腹部が裏になっている姿です。

時間が経てば…下腹部の力も落ちてきて「真武湯」の適応になると考えます。

4.まとめ
表裏は状況で変化し、その変化に対応し判断することが欲求されます。
身体は無限大の変化をします。その状況に応じての…この判別が非常に難しいよな。
一方の…自然現象では表裏でも状況によって変化させることが当然の様です。
(´ヘ`;)ハァ(´ヘ`;)ハァ(´ヘ`;)ハァ

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鍼の師匠は合格点をくれるかなぁ〜?(笑)

彼女は3つに分ける能力が神的だったからなぁ〜。
2つの分別よりも…3つの分別の方が難しい。
それほど人間の判断力は低いんだよねぇ。。。

PS:
今の自分のネットに関しては…医院のサイトをスマホに対応させることなどを始めています。
他にもいくつかの自分のサイトはあります。こっちの更新したり、あっちの更新したりです。
フライトシュミレータが好きで作ったサイトやYouTubeなどもあるのですが…

今回はフライトシュミレータの自分のサイトにリンクを張りますね。。。
ん〜〜〜ホントは内科医よりは外科医、医師よりはパイロットになりたかったのかな?

今回の自分の人生は…こんな感じです。自分が世の中に必要と思うことは残します。
ちなみに江戸時代の医療であった漢方の古方は理論的にして残したいと思っています。

Flght Simulator 2004 Bigginers
posted by 杉幹雄 at 19:28 | Comment(0) | 漢方

2018年11月11日

加味帰脾湯かぁ…

kamikihitou-nyoshinsan.png

加味帰脾湯と女神散だよね。。。
(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)ウンウン

加味帰脾湯は柴胡剤で、一方の女神散は黄連剤になります。
これを診断し適切に選ばないと身体の症状は悪化します。

加味帰脾湯の組成:
黄耆・蒼朮・酸棗仁・人参・茯苓・竜眼肉・柴胡各3
当帰・大棗・遠志・牡丹皮・梔子各2;乾生姜1.5;木香・甘草各2

加味帰脾湯の処方は全身に着目していて…
柴胡剤適応の虚している身体ならばとても良い処方です。
これだけ全身に眼を向けている処方ということは…「後世方」だよね。
(古方は身体の部分を考えられている処方が多く、強い漢方薬かな)

また加味逍遥散と比較すれば柴胡と牡丹皮は同じ様に含まれ…
柴胡により肝臓のうっ血を取ると右下腹部のうっ血が強まることを意味しています。
それを防止するために牡丹皮が入っている様です。

と、いうことは…
肝臓と右下腹部の回盲部や右卵巣は、同じエネルギーの状態を取ることが多い。
そんなことも処方を比較すれば推測できます。

また…もっと虚していれば補中益気湯になるのでしょう。

補中益気湯の組成:
人参・白朮各4.0;黄耆・当帰各3.0;
柴胡・陳皮・大棗・乾生姜各2.0;甘草1.5;升麻1.0
この処方には柴胡により肝臓のうっ血を取る以外には熱を取るという部分はありません。
身体を温める治療により…肝臓がうっ血しやすい傾向を示しているだけです。

次は黄連剤の女神散を見てみましょう。
女神散は幅広く使える保険適用が許される処方です。

女神散の組成:
当帰・川芎・桂枝・白朮・黄芩・香附子・梹榔各3
木香・黄連各2;人参・甘草各1.5;大黄1(適量);丁子0.5

そうだな。
5年以上前は柴胡剤が多かった様に思います。
加味帰脾湯などは多量に使いました。一ヶ月数キロという単位です(笑)。
一包が2.5グラムですので…かなり多量になりますよね。

不思議なことに今は黄連剤が多いですよね。
加味帰脾湯と言えば不眠症や精神不安の適応病名がついていますので…
一般薬の安定剤とを併用することも多いのですが。。。

黄連剤が必要とする身体に柴胡剤の加味帰脾湯はダメダメですよね。
これからすれば…柴胡剤と黄連剤の区別すら難しい、と言うことです。

saiko-oren.jpg

自分の診察方法は患者さんの身体の気の停滞部位を探します。
右脇腹の肝臓当たりに気の停滞があれば柴胡剤で…
左脇腹の脾臓当たりに気の停滞があれば黄連剤を選びます。

この左右差を見分けられないことは
漢方を使う者にとってはダメの部類なのでは?とか感じています。

今現在では難しいかも知れませんが…
体表面地場が計測出来る様になると誰でも間違いなく選べるかも?

今の時点で柴胡剤と黄連剤の違いを見分けるには「陰陽」を知ることです。
ただし「陰陽」は魔物です。これには注意です。うん!(^-^)

「陰陽」が分かるようになると、今まで生きてきた自分の考え方が
 根底から木っ端微塵に破壊され…そこからが新たなスタートになるよね。
 これが結構…しんどい精神的な試練かなぁ。

漢方は古い医学ですが…現代医学が持っていない思考をもちます。
多分、近い将来…統一されて来るに違いないと思っています。

influvaccine.jpg

そんなことを考えながらもインフルエンザ予防接種の季節ですよねぇ。
一年間は早いですねぇ〜ホント!

PS:今回は「宇宙戦艦ヤマト」なんだなぁ。
自分の中学生の頃のテレビ番組でしたが…多くの人の心を虜にしました。
今…あらためてHuluで見ると…良いドラマだなって思います。

posted by 杉幹雄 at 19:50 | Comment(0) | 漢方

2018年10月22日

「小柴胡湯」…使わないなぁ。

syousaiko.png
ん〜〜〜自分は滅多に使わない「小柴胡湯」です。
一般的には多用されている様ですが…自分が使っても合方するだけです。

例えば…小柴胡湯の腸を温める力が弱いとか
胃を冷やしたくないとかで合方にすることが多い様な感じです。

何故、小柴胡湯を使わないか?
この小柴胡湯を構成する薬草をみると、非常に強固な中和剤だからです。

小柴胡湯の構成は…
柴胡6.0;半夏5.0;生姜4.0;黄芩・人参・大棗各3.0;甘草2.0

小柴胡湯の場合も、この薬草構成から意味を探る以外ないんだよね。
三陰三陽でがっちり骨格が出来ている処方で長く使う処方ではない。
この小柴胡湯は肝臓と小腸のバランスを取っている処方以外の何物でもない。

長く使えば…間質性肺炎もありうる処方です。
漢方薬でも薬なので当然に副作用もあります。

小柴胡湯=肝臓病に良い→これは間違いです。
この処方は肝臓と腸のバランスを崩した時に、一時的にバランスを戻す処方です。

こんなことから…自分は滅多に単剤では使いません。
実際の図式した「小柴胡湯」の構造は以下の図になります。

syousaiko.png

非常に強い安定性を持っている漢方処方が小柴胡湯です。
これだけの安定性を保持している処方を使うのは…時間が限られています。
良い線で3ヶ月まで…。それ以後は出口がある処方を使うべきだよね。

一時期、小柴胡湯の保険治療の金額が億単位になりました。
漢方薬の使い方が違うんだよなぁ。
現代医学の投与では…漢方薬は毒薬になることを感じないとなぁ。

如何に熱を体外に逃がすか?を考えれば
小柴胡湯の長期投与はあり得ない。これ中和剤だもの。

副作用も強くなる。間質性肺炎も起こりうる状況を作り出す。
そんな処方が「小柴胡湯」という処方です。

ただ…この「小柴胡湯」を考え出した張仲景と言う医師の凄さを感じます。
使い方は…注意しないとなぁ、張仲景の傷寒論を読むことも大切かな。
風邪にかかってから…死ぬまでの病気の変化の激しさ。
身体がダイナミックに動いているという姿を実感して欲しいと感じます。

PS:今回は大学の友人が教えてくれた曲です。
  彼は亡くなってしまったけど…ギターの弾き方も教えてくれた。
  自分に取っては…大切な曲です。

posted by 杉幹雄 at 00:39 | Comment(0) | 漢方

2018年10月21日

「半夏厚朴湯」単体では…他の症状が悪化することが多い。

hangekouboku.png


この漢方処方:半夏厚朴湯
これってストレスから来る喉の痞えが主症なんだけど…
身体の診察なく病名や主訴投与で行っている医師が多い。

この漢方薬…危ない一面があるんだけど
分かるかな???

半夏厚朴湯の組成を見てみましょ…
半夏6.0;茯苓5.0;生姜4.0;厚朴3.0;蘇葉2.0

この薬草組成が分からなかったら使うべきではないとは思う。
気剤としての薬草は半夏(胃)と厚朴(喉)を使っていて…
基本的に胃が悪い人の漢方薬ですよね。

後の薬草を見てみましょう。
茯苓:水を体外に出すことを主眼としている薬草
生姜:胃や小腸当たりを温める薬草としての生姜の乾燥した薬草で水を外に出します。
蘇葉:紫蘇の葉で…気の流通を良くする薬草、主に胃と喉元の気の流れを良くする意味合い。

と、すれば…
この半夏厚朴湯の人の胃は胃弱です。
心窩部にポチャポチャとした胃内停水が認められるはずです。

この胃弱という観念がなければ…
喉元の痞えは取れる反面、胃熱が強くなり胃が悪くなります。

一人の患者さんには心療内科で出されている半夏厚朴湯を
飲まないように指示しました。

単に神経不安や喉のつかえだけで使うことで
半夏厚朴湯を使うのは危険です。
漢方医学では現代医学の病名投与は成り立ちません。

漢方専門と称して予約診療をしている医師の場合にも同じことが多いんですよね。
下痢の患者さん、胃熱があるのに「なぜ五苓散?」 胃熱が判定できないんだよね。

ワインを飲んでいて胃熱があり黄連剤が必要なのに…(´ヘ`;)ハァ

専門性で医師を選んで、「この先生なら治る!」というプラセボ効果が有効ならOK。
プラセボ効果でも症状が緩和すれば、その医師は立派だと思う。

でも…漢方薬が効かないで他県から受診する患者さんの気持ちもなぁ。
患者さん本人の全身を把握できない状況で投薬することの危険性。
内臓の充血と虚血の位置を把握できない危険性でも、ありなのかな???
それって正解?とか思うこともありますよね。/(-_-)ヽ コマッター

この様な医師が東洋医学会の専門医と認定されても同じことしている現状。
専門医試験は…漢方薬を使うことに対しては当たり前の常識。

学会に対しては…漢方を残そうとしている努力は理解出来きるかな。
ただ…これじゃ〜漢方医学の真意までは分からないだろうね。

そんな情けなさを感じる時も多くあります。
漢方の今の現状では「どうかな?」と感じることもあり

著名と言われている医師に受診していて治らないと
ほぼ無名(笑)の自分の診察を受けに来ると…感じるよなぁ。

著名な東洋医学会認定の漢方医も…このレベル???と
感じることも多いのが実情なのです。。。

困ったことです、よね。
漢方専門医でも…柴胡剤と黄連剤の違いを判別出来ない医師が多い。
柴胡剤と黄連剤を間違えば症状は悪化の一途です。

これじゃ〜なぁ。
漢方治療の実力の違いの判定は…筆記試験では無理だよね。
(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)ウンウン

posted by 杉幹雄 at 08:01 | Comment(0) | 漢方